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頭には跳ねっ毛。髪は肩に届くくらいの黒セミロング。

目にやる気が無い、でも可愛い少女がいた。

諸事情により、彼女との関係は省くが

まぁご自由に邪推してくれて構わない。

彼女は影響を受けやすい人間だと思う。



「おにーさま、もう朝なんですよ。」

そう言って僕を起こしてくれたのは妹さんではなく、彼女だった。

「早く起きないと遅刻してしまいますよ?」

違和感がタラタラだった。

「もう、寝坊すけさんなんだから・・・。ふふふ」

そう言って、僕の背中に手をかける貴女は誰ですか。

一体今度は何に影響されたというのだろうか。

「おにーさま、朝食は出来てますから早く顔を洗ってくださいよ。」

お姉さま、似合わないにも程がありますよ。

なんて事を思ったりしながら、僕達は一緒に登校するわけなんですよ。

しまった、語尾がうつった。

「おにーさま、どうしたのですよ?」

多分真似したいキャラと口癖のよ、が中途半端に混ざってるな・・・。

「聞きたいことが二つほどあるのだがいいかな・・・?」

「・・・どうぞですよ?」

いつもらしからぬ、首をかしげる動作。

「まず一つ目、いつまでそのキャラの振りをしているのかという事と。」

そう聞くと、水を得た魚のように反応して

「おにーさま、おにーさまと一緒のベッドに入るまでですよ?」

僕の予想通りの反応を返してくれた彼女に

「二つ目、何てゲームをしてるんだ君はって事だ。」



「だって、楽しかったんだよ、意外と・・・。」

僕はそのソースが非常に気になったが、問いただすことも出来なかった。


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