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頭には跳ねっ毛。髪は肩に届くくらいの黒セミロング。

目にやる気が無い、でも可愛い少女がいた。

諸事情により、彼女との関係は省くが

まぁご自由に邪推してくれて構わない。

口癖が「〜よ」の彼女が呟いた。



「そうでもないよ。」

説得力0である。

「それにしても、今日は疲れたよ。お腹も空いたよぉ。」

自業自得、と言いたかったが彼女に甘い僕はつい心配してしまう。

「今から帰りのホームルームだし、終わったら食事でもする?」

「それはいいよ。」

良いのか遠慮するのかどっちなんだ。

「何となくお蕎麦が食べたいよ。」

どうやら食べるらしい。



お店についた。

二人とも蕎麦を注文した。

「いただきますよ。」

彼女の口調を真似て言ってみた。

"いただき益男"という言葉を想像して一人笑いそうになった。

周りの人が僕を可哀想な瞳で見ていた。

彼女が呟いた。

「それはないよ。」


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