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頭には跳ねっ毛。髪は肩に届くくらいの黒セミロング。

目にやる気が無い、でも可愛い少女がいた。

諸事情により、彼女との関係は省くが

まぁご自由に邪推してくれて構わない。

そしてその妹は姉に似る。



「海ーは広いーな大きーなー。」

妹さんが歌っている。何故そういう時に♪マークを使わないのだろうか。

「でもー、おぼれるとーしぬーしんでしまうー・・・。」

不吉っ!?

「というわけで私は海に行かないので、おねーちゃんと二人でらぶらぶしてきてくださいね♪」

まず妹さんには海に行くこと自体まだ話してなかった気がするのだが。

「そっちが海を漁ってる間、こっちは部屋を漁らせてもらいますから♪」

前後関係はさておき、危険因子がこんな身近にいるとは。

「いいじゃないですか♪一つ屋根の下に暮らす仲間じゃないですかぁ♪」

僕は未だにその経緯を把握していないのですが。

「大丈夫ですって、変なのを見つけてもそれで脅したりしませんから。」

妹さんはこんなキャラだっただろうかと自分の記憶をリフレインさせる。

・・・。

・・・姉の影響か。



「で、外に行ってきますが決して部屋の中を漁ったりしないように。」

「はーい♪部屋を漁りますから大丈夫です!」

そういう問題ではない。

「それじゃあ、行くよ。」

彼女が準備万端と言う風に車のエンジンをかける。

僕は助手席。妹さんは外で見送ってくれている。

というか免許は・・・大丈夫なのだろうか。

「こう見えても、マリオカート150ccスペシャルで1位は当然の腕前なんだよ。」

どうやら大丈夫みたいだ。

そうだな、強いて言うなら僕の正常な判断力が大丈夫じゃないかもしれないけど。

「あー、忘れてましたー♪」

もう旅立つをいう時に妹さんが叫びだした。

「お弁当作ったのでバッグに入れておきました、食べてくださいねー♪」

「あ、うん、わかった。ありがとう。」

「・・・。」

そして発進する車。

妹さんのその台詞以降、彼女がだんまりしていたのには何か理由があるのだろうか。



その味は、姉の影響を程なく受けていて、スプラッシュしたいほどヘルシーだったとさ。

ちゃんちゃん♪

「つづくよ。」

「続くの!?こんなノリで!?」


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