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頭には跳ねっ毛。髪は肩に届くくらいの黒セミロング。
目にやる気が無い、でも可愛い少女がいた。
諸事情により、彼女との関係は省くが
まぁご自由に邪推してくれて構わない。
実は彼女は味噌汁が好物らしい。
ある冬の日、食事中に唐突に彼女が言った。
「特に豆腐が好きなんだよ。」
どうやら中に入っている豆腐が特別好きだそうだ。
「他にも好きなのはいっぱいあるんだよ。」
「へぇ、例えば?」
「油揚げとか、味噌とか、豆腐とか、豆腐とかだよ。」
あんまりいっぱいはなかったようだ。
しかも殆ど豆から作られるのばかりである。
「カレーとかも美味しいよ。」
そういう言葉に相槌を打っていると、ふいにこう言われた。
「カレー味の××コか、××コ味のカレーか食べるならどっち?」
俗に言う究極の二択というやつである。
「色も似てるし、そんな事言われてもなぁ・・・。」
試行錯誤を繰り返して、僕はこう答えた。
「カレー味の××コかな・・・。まぁどっちにしろそんな物ないからいいけど。」
そう言うと彼女は意気揚々、いきなり
「じゃあ明日持ってくるよ!」
「えっ!?」
そう言った彼女の頬が少しだけ赤らんでいたのは気のせいではなかったと思う。
次の日、彼女は僕に会ってラッピングしてある小包をくれた。
今日はバレンタインデー。
「カレー味のチョコだよ!」
嬉しかった。でも、普通のチョコが欲しかった。
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